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【決算】中国塗料第3四半期、売上・利益とも伸長

中国塗料(伊達健士社長)は1月31日、2023年3月期第3四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比14・2%増の709億8100万円、営業利益は同94・5%増の16億7800万円、経常利益は同104・4%増の27億9千万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同350・8%増の20億7600万円となった。
 
セグメント別の業績で、日本は、船舶用塗料では新造船向けの需要の回復に加え、原材料価格高騰を受けて新造船および修繕船向けの販売価格の見直しを行ったこと等により、売上高が増加、工業用塗料でも主に重防食用塗料の販売が堅調に推移した。その結果、売上高は同19・4%増の同276億1800万円、セグメント損失は5億8400万円(前年同期はセグメント損失6億3700万円)となった。
 
中国は、船舶用塗料で新造船および修繕船向けともに、原材料価格高騰を受けて販売価格の見直しを行ったことや、円安となった為替の影響も加わり、売上高が増加したが、工業用塗料では需要が低調に推移し、コンテナ用塗料も価格競争の激化により低採算案件の受注抑制を行ったことから販売が落ち込んだ。その結果、売上高は同12・5%減の111億5200万円、セグメント損失は5億4200万円(前年同期はセグメント損失3億5300万円)となった。
 
韓国は、船舶用塗料で造船所における工程遅延の発生により、主力の新造船向けの販売が低調に推移。その結果、売上高は同9・1%減の50億7800万円、セグメント損失は2億5200万円(前年同期はセグメント損失4億6100万円)となった。
 
東南アジアは、修繕船向けを中心とした船舶用塗料や重防食塗料において、原材料価格高騰を受けて販売価格の見直しを行ったことや、円安となった為替の影響も加わり、売上高は同27・6%増の108億8800万円、セグメント利益は同30・5%増の15億4700万円となった。
 
欧州・米国は、船舶用塗料で堅調な需要が継続するなか、原材料価格高騰を受けて販売価格の見直しを行ったことに加え、高付加価値製品の拡販に注力したことや円安となった為替影響もあり、主に修繕船向けの販売が伸長した。この結果、売上高は同33・7%増の162億4300万円、セグメント利益は同78・8%増の5億500万円となった。
 
また、2023年3月期通期の連結業績予想を、海外子会社において為替影響による売上の押し上げや原材料調達コストの上昇に見合った販売価格の見直しが想定以上に進んでいるほか、主力の船舶用塗料の販売が好調に推移していることから、売上高を16.3%増の980億円、営業利益を同452・5%増の38億円、経常利益を同324・7%増の43億円、親会社株主に帰属する当期純利益を30億円に上方修正した。