【決算】日本ペイントHD、AOC寄与で増収増益
日本ペイントホールディングス(若月雄一郎社長、ウィー・シューキム社長)は5月15日、2026年12月期第1四半期連結決算を発表した。売上収益は前年同期比20・8%増の4902億7800万円、営業利益は同42・7%増の709億4800万円、税引前利益は同46・0%増の678億6900万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同44・3%増の515億2400万円となった。2025年3月に買収完了したAOCの業績寄与や為替効果、販売数量増加などが全体業績を押し上げた。
日本セグメントでは、自動車用塗料は主要顧客の生産減少影響を受けた一方、工業用塗料は値上げ浸透が進展。汎用塗料は建築・構造物向け高耐久製品の販売拡大や原材料供給ひっ迫を背景とした需要取り込みにより増収となった。この結果、日本は売上収益が同8・4%増の524億4300万円、営業利益は同36・7%増の60億4400万円となった。
NIPSEAは、中国現地メーカー向け自動車用塗料販売が好調に推移。マレーシア、シンガポール、インドネシア、トルコなど主要市場でも販売数量が増加し、売上収益は同12・7%増の2501億3900万円、営業利益は同20・3%増の418億3800万円となった。
DuluxGroupは、欧州・太平洋地域での製品ミックス改善や小規模買収寄与などにより、売上収益は同20・9%増の1085億8700万円、営業利益は同23・3%増の89億9400万円。米州は製品値上げ浸透と販売数量増加により、売上収益が同5・7%増の305億6300万円、営業利益が同5・3%増の11億2900万円となった。
また、AOCは市場需要改善を背景に売上収益485億4400万円、営業利益143億4100万円を計上した。
なお、2026年12月期通期業績予想については、2月公表値に変更はないとしている。
若月社長は決算説明会で、中東情勢の緊迫化に伴う原材料や物流コスト上昇への警戒感を示した。日本やアジアでは中東依存度の高さから影響を受けやすい一方、米国は比較的影響が限定的と説明。グループ間での代替調達や供給融通を進め、「供給責任を果たしながら、必要に応じて価格転嫁を進める」と述べた。さらに、関税発動による原油・ナフサ価格の変動や物流費上昇などコスト圧力は強まっているものの、「地域ごとの調達力や供給体制を生かしながら対応する」とし、第2四半期以降はコスト上昇圧力が強まる可能性がある、との認識を示した。
