インタビュー AGUA JAPAN 遠山元樹社長

AGUA JAPAN 代表取締役 遠山 元樹氏
AGUA JAPANは、同社グループの船舶市場で培ったアスベスト処理技術や防錆技術を陸上市場へ展開している。7月には水性1液錆転換型防錆プライマーを上市。技術力の裏付と今後の展望について、同社・代表取締役の遠山元樹氏に話を聞いた。
船舶市場の技術を陸展開
―貴社の成り立ちと陸上展開の経緯をお聞かせください。
AGUA JAPANの親会社となるNMDグループは創業から26年目を迎えています。主に船舶関連のサービスを幅広く展開してきました。船舶で使用する銘板から始まり設計、システム開発など商材・サービスはさまざまです。化学品商材では、船内のアスベスト問題に対応するため、国の助成金を受けて開発した100%水性・無機の処理剤があります。密閉された船内では火災や溶剤中毒などの健康被害が許されない環境のため、行き着いたのが水性・無機の処理剤でした。その後、この技術を陸上分野へ広げるべく2007年にAGUA JAPANを立ち上げました。
当社の強みは、過酷な海洋環境で検証された性能にあります。例えば防錆プライマーの「AGUA MG100」は大手海運会社で約7年の検証を経て開発した技術をベースにしています。こうした実績をもとに、7月には水性1液錆転換型防錆プライマー「ランドガード80」を陸上市場向けに上市しました。
安全・環境配慮が開発基準
―社内組織や人材の特徴、製品開発のこだわりについて教えてください。
グループ組織は、元船長や造船所出身者、さらには環境事業に関わる技術者まで、多様な分野のスペシャリストが集まっている点が特徴です。AGUA JAPANも同様です。自社で大規模な研究室を持つわけではありませんが、各分野のプロが現場の知見や困りごとを熟知している強みがあります。こうした人材の知見と、各材料メーカーの優れた技術を組み合わせることでオリジナル製品を生み出しています。 また、船舶業界は国際海事機関(IMO)のルール等で厳しい環境規制対応が必須となっているため、AGUA JAPANの製品も安全性や環境配慮に資する開発が重要なコンセプトとなっています。アスベスト処理剤では珍しい水性・無機・F☆☆☆☆取得に加え、今回のランドガード80での食品衛生法適合など、安全・安心の裏付けは、他製品と差別化できている点です。
―防錆分野以外の塗料は、いかがでしょうか。
遮熱塗料についても高い性能を持つ製品を展開しており、近年は工場の屋根などへの施工で引き合いが増えています。屋根・壁だけではなく床にも施工できる汎用性の高さも特徴です。さらに当社では、アスベスト含有建材から金属素地まで自社製品で一気通貫はもちろん、他社製品との組合せでの柔軟な提案ができる点も強みだと感じています。
―今後の展望をお願いします。
昨今は材料の供給不安などが話題になることもありますが、当社では中東情勢緊迫化以前より、予測を立て、あらかじめ原料を確保するなどの対応を行い、シンナー不足の情勢下は勿論、現在においても安定供給を維持しています。当社では「アスベスト処理剤」「防錆剤」「遮熱塗料」の3本柱を軸に展開しています。単に価格競争をするのではなく、品質と施工効率を高めてトータルコストの低減に貢献する製品作りを徹底しています。過酷な海で培った技術と専門人材の知見を強みに、これからも現場の課題解決に貢献していきます。
―ありがとうございました。
遠山元樹社長:趣味:アイスホッケー 座右の銘:穏やかな海は上手な船乗りを作らない。 好きな色:青
