WEB塗料報知|塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

日塗工総会、原材料不安に対応

日本塗料工業会(毛利訓士会長)は、5月19日午後2時30分から東京都渋谷区恵比寿の東京塗料会館で、第41回定時総会を開いた。
 
議案は全て承認された。2026年度事業計画では、中東情勢やエネルギー・原材料の流通状況の変化を注視しながら、柔軟な対応を進める方針を掲げた。ホルムズ海峡を巡る緊張の高まりを背景に、原油やナフサ由来原料の供給不安が広がる中、塗料業界では塗料原材料の不足や調達難などが深刻化。こうした状況を踏まえ、日塗工では関係省庁との連携を密にしながら、会員への迅速な情報提供に努める考えを示した。
 
また、労働災害減少への取組みとして「静電気事故対策(塗料製造業)第2版」の改訂を進めるほか、塗料業界向けVRコンテンツの普及にも取り組む。化学物質管理では、労働安全衛生法や化審法など関連法規制への対応を進めるとともに、CCSセミナーや各種フォーラムを通じた人材育成・知識共有を推進する。


その後、午後4時から懇親会があり、あいさつに立った毛利会長=写真=は「塗料原材料の供給不安が続き、大変なご苦労をされていることと思う」と述べた。また、2026年3月の経産省統計に触れ「出荷数量は溶剤系合成樹脂塗料で前年比111%となった。この数字には、厳しい状況下でもお客様の要望にできるだけ応えたいという塗料メーカーの思いが表れている」と説明。その上で「日塗工としても、関係省庁との連携を密にしながら、できるだけ早く正確な情報を伝えていく。会員各社が力を合わせ、塗料業界発展のため高い志を持って邁進したい」と述べ、業界一体で難局を乗り越える考えを示した。
 
その後、来賓のあいさつに立った、経済産業省製造産業局素材産業課企画調査官の菊池孝氏は、政府としてエネルギー安定供給や流通停滞への対応を進める考えを示した上で「塗料はインフラや輸送機器を支える重要な産業。競争力強化と社会要請への対応を両立しながら前進してほしい」と期待を寄せた。
 
乾杯の発声を戸次強副会長が務め、「街並みや暮らしから彩りが失われないよう、業界の皆様が知恵を絞り、この難局を乗り切っていきたい」と呼び掛けた。
 
懇談の後、閉会にあたり小坂伊知郎副会長は「こうした困難な時期こそ、団結して対応していくことが重要」と述べ、一本締めで会を締めくくった。