日塗装、けんせつ女子ビューティーセミナー
日本塗装工業会は、2月15日午後12時30分から横浜市西区のビジョンセンター横浜西口 ビジョンホールで「けんせつ女子ビューティーセミナー」を開催。今回は全10ブロック中の9回目を迎え、計43人が参加した。

参加者全員での記念撮影
同会常任理事で普及委員会委員長の片桐久委員長は開会のあいさつで「当会の実態調査によると、会員の女性職人の方は700人程度となった。本セミナーを通じ多くのご意見を当会にフィードバックし、来年以降も続けていきたい」と述べた。
続いて、同会東京・神奈川ブロック理事で、神奈川県支部支部長の今村文治氏が「現在、建設業界の人材不足は災害級である。10年前の労働力を100とすると5年後には10まで落ち込むという試算が出ている。私は経営委員会にも所属しており、外国人研修生が日本の建設業に就いてもらうため、インドネシアやネパール等に向け同会のPRをしている。お化粧と同様に、汚れた壁を塗ったり、柄を入れたり、仕事の楽しさを知り、それを広め業界繁栄に協力していただきたい」と述べた。
資生堂ジャパンによるビューティーセミナーでは、冬のスキンケアや旬のメイク、手元の見だしなみ等を講演し、グループ毎に癒しを体感。休憩中は、参加者が資生堂設営ブースにてパーソナルビューティーカラー診断で似合う色のアドバイスを受け、体験を楽しんだ。
続いて、田中昌枝氏(wiwiw)による女性活躍推進と自分らしいキャリアの考え方の講義があり、ダイバーシティ&インクルージョン、建設業の女性就業者の現状について解説した。
その後、パネルディスカッションが行われ、経営者の長谷川藍子氏(長谷川塗装工業所・神奈川支部)と技術者の浅津星亜氏(佐藤工業・東京支部)がパネリストとして登壇。長谷川氏は、父の長谷川秀樹社長(同会副会長)との共同経営の背景、前職の店長経験から学んだ発想力やアイデア、コミュニケーション等が現在活かされていると説明し「月に1回程度は現場に行き、職人さんとのコミュニケーションを心がけている」と述べた。浅津氏は、入社後わずか4年後の2023年に、全国建築塗装技能競技大会で大会最年少で日本建築仕上材工業会会長賞を受賞。「仕上色で何もない所から綺麗になっていく様や地図に残る仕事でやりがいがある」と述べた。
続いて、私らしいキャリアについてグループディスカッションを行い、建設業界において、自身の環境から女性が活躍するために重要なことなど、率直な意見交換を行った。くじ引きによるプレゼントの贈呈では豪華賞品が用意され、誰が一流ブランドを手にするのかと、会場は熱気に包まれた。
最後に、主催者の代表として同会副会長の宮木章吉氏が「女性の技能者、経営者が当たり前に活躍できることを目指していきたい」と述べ、閉会のあいさつを同会東京支部長の多賀谷充氏が「塗装の目的は保護と美観である。この機会に、今まで以上に塗装に対して愛着を持って接して欲しい。学生の皆さんは、職業選択の際に思い出して欲しい」と述べ、幕を閉じた。