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カイコー、5役の排水処理装置 最短1日で試運転開始

コンテナに、排水処理装置を全搭載

大阪油化工業のグループ会社であるカイコーは、排水ろ過システムの全機能を搭載した「オールイン小型排水ろ過装置」を広く展開している。立体的に構成することで、設備のサイズを従来の約半分としながらも、従来品同等の処理品質を誇る。同製品には、凝集・沈殿・ろ過・濃縮・脱水機能の役割を1ユニットで5役をこなす。従来の凝集沈殿方式のろ過システムは、巨大な貯水タンク層や、発生したスラッジを脱水する装置を別に設ける必要があった。全機能をまとめることで、処理工程を省き運用コストも抑えられる。

小型化により、工場内の狭いスペースに配置することも可能となった。また、同社の協力工場で組立てを行ってから搬入するため、工期も導入から運転まで最短2日で開始できる。小型化、工期短縮化により現場を停止せず新設または更新できることもメリットである。既に重電メーカーや建材メーカー等で採用されている。

さらに、同装置を12フィートコンテナに組み込んだものが「コンテナイン小型排水処理装置」だ。コンテナに必要設備を据え付け、最短1日で試運転まで開始できる。横3・6m×縦2・5mの9㎡の平地があれば設置でき、建屋も不要である。処理能力も千ℓ/時間までの排水量に対応し、塗装では、前処理工程の用途を想定する。なお、コンテナイン小型排水処理装置の導入コストは1500万円~2000万円である。

コンテナイン小型排水処理装置(3D)

大阪油化工業の堀田社長は「水質汚濁防止法により整備された排水処理装置が老朽化し、更新時期を迎えている」と需要の期待を語る。また、海外展開についても「コンテナ式の排水処理装置は、コンテナごと輸出ができる。今後需要が見込める市場に輸送コストを抑えながら展開できる」と意気込む。

なお、大阪油化工業は1月31日から3日間、東京ビックサイトで開催される新機能材料展に出展する(小間番号:6N‐04)。「コンテナイン小型排水処理装置」の実機を出品する予定だ。

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