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日本航空、疫病退散の願いを込めて特別塗装

2021.02.01

「アマビエジェット」

日本航空では、昨年後半よりボーイング767型機の胴体下面に、疫病退散のご利益をもたらす妖怪として知られる「アマビエ」を描いた「アマビエジェット」を運行。飛行中にのみ下から見上げることができる特別塗装ということで、コロナ禍の中、旅客機愛好家をはじめとする人々から注目を浴びている。

この「アマビエ」のイラストは、デカールではなく塗装で描かれている。その理由は、整備担当者が〝今、自分たちにできることは何か〟を考えたことに端を発している。所有している塗料を活用することで、費用をかけずに自分たちが持っている技術を生かして、人々に少しでも前向きな気持ちになってもらいたいと思い、塗装が選択されている。

塗装の手順は、初めに「アマビエ」のイラストデータを塗装用のデータに変換して、型紙を製作。並行して、作業用の図面を作成し、その後、機体に型紙を貼り付けて塗装を行ったという。なお通常の塗装では、薄い色から塗布していくが、今回は図案に使用されている各色の面積やマスキング作業を考慮して、赤から白、最後に黒の順で行っている。

ロゴの企画を立てた社員によると「皆様に明るく元気になっていただきたいとの想いから、整備士が中心となり発案いたしました。疫病を治めるといわれている妖怪『アマビエ』の採用にあたっては、妖怪ではありますが、親しみを持っていただけるように、可愛らしいデザインとなるように工夫いたしました。空を見上げた時に明るい気持ちになっていただけたらうれしく思います」とのことである。