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〈1〉塗装店向け採用・教育の指南コラム

理由4 会社の未来が不安であること

仕事がデキるようになった社員職人が独立をしてしまう4つ目の理由は、「会社の未来が不安であること」です。

具体的には、以下のような発言や環境です。

  • ①毎年仕事が切れる・切れそうな時期があること

    ②社長が「このままじゃ会社がダメになる」、「そんなんじゃダメだ」等、未来が真っ暗であるビジョンを語ることが多いこと


③社長が「これから会社はこのように成長していく!」等ということについて一切話をしないこと

若い社員は、自分が仕事を覚えた頃には自分が〇〇歳であり、その時の会社はどのようになっているのか、社長は何歳なのか等を考えているものです。

また、結婚をして家庭を持つことを考える時期になると、先々も安定的に働ける会社か、この社長についていっても良いものか、と考えるものです。さらには、結婚を考え始める時期には、お付き合いをしている彼女も、彼の職場を気にするものです。

このようなことから「会社の未来が不安である」と感じさせてしまうと、若い社員職人が退社リスク・独立リスクを高めることにも繋がっていくということなのです。

そのため、社長は常に経営を学び、自分の会社の未来を社員に提示し続ける必要があるということでもありますね。

理由5 会社のメンバーとの不仲があること

仕事がデキるようになった社員職人が独立をしてしまう5つ目の理由は、「会社のメンバーとの不仲」です。

具体的には、社員との不仲もありますが、社長との不仲もあります。

社員との不仲は、班体制の調整などで乗り切っていける場合もありますが、「職長」等が性格が厳しく嫌われやすいタイプである場合には、仕事を覚えた部下が軒並み退社・独立していくということがあります。

また、社長との不仲は、仕事に対する「考え方」の軋轢、社長の人生観に理解し難いものがある、社長の性格面・人格面の問題、等です。

社長に問題がある場合には、社長が仕事面と人間的な面の両面で尊敬される人間を目指すことを目標に精進し続けること以外ありません。

会社のメンバーとの不仲は、仕事を覚える前に辞めていくケースも多いとは思いますが。退社・独立を防ぐためには、その原因をしっかりと見つめ、対策を打つことです。

理由6 間違った採用を行っていること

仕事がデキるようになった社員職人が独立をしてしまう6つ目の理由は、「間違った採用を行っていること」です。

具体的には、以下の2つが大きな理由として挙げられます。

  • ①独立志願者を採用していること


②理念ビジョンや価値観がマッチングしていない人材を採用していること

このような間違った人材を採用してしまう理由は、以下のような状況があるのではないでしょうか。

 1.猫の手も借りたいほど忙しいが、応募が少ないので、応募者の中でとりあえず良さそうな人材を採用をしてしまう

 2.正しい「人材採用」を学んだことが無いので、自分が行っている採用が間違っていることすら気が付いていない

 3.知人の会社などに聞いても、「多くの会社で仕事を覚えたら独立をする」ということを聞いているので、「それがふつう」と思い込んでしまっている

 4.独立を志している人は「やる気」があるので、そのような人材を採用した後に、社内で話合っていくうちにウチの幹部や責任者にしよう、と考えている

これらの結果、間違った採用を行ってしまうのです。
塗装屋、あるあるですよね。

着実に会社を前進させている塗装屋さんの採用3つのポイント

ところが、着実に会社を前進させている塗装屋さんでは、以下のような採用を行っています。

独立志願者は採用をしない

②いくら忙しくても、自社の考え方に合わない人材は採用しない(そのためには、余裕を持った採用計画を立てて実行するコト)

③自社の考え方に合った人材を採用するために、求人広告に「考え方」をしっかりと提示するようにする(そのためには、自社が大切にしている考え方をしっかりと考え抜いているコト)

はい。

「仕事がデキるようになったら社員は辞めるという会社経営」を辞めるためには、まず、「着実に会社を前進させている塗装屋さんの採用方法」を実行しようと心に決めることからはじめていくということが大切であるということなのです。

 さて、以上が、仕事を覚えた社員職人が独立をしてしまう6つの理由でした。
当てはまるものがおありだったのではないでしょうか。

まずは「失敗する方法を知れば、失敗をしなくなる」なので、本コラムは繰り返し読み込み、塗装屋経営の『ワクチン』として活用してください。

次回のコラムでは、具体的に何をどうやっていけばいいのかをお話いたしますね。

 

 

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