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JR東日本 四季島に特別調合のゴールド

平成25年6月に概要およびイメージイラストが発表されたJR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」(トランスイートしきしま)の現車が9月に公開された。列車のネーミングの「四季島」は、日本の古い国名である「しきしま」をもとに、美しい四季と伝統を感じながらの旅を連想させるものであり、時間と空間の移り変わりを楽しむ列車であるという想いを込めて命名したというもの。

また「TRAIN SUITE」は、同列車が同社のフラッグシップという位置付けであり、全室スイートルームであることを端的に表すものとしてサブタイトルを付したものとのことだ。なお、「TRAIN SUITE」とはフランス語をベースとした造語である。同列車のデザインコンセプトは、各地の食を楽しみ、うつろいゆく時間の中で歓談する、かけがえのない体験と、移動するダイナミズムや自然の雄大さを、この列車の旅ならではのぜいたくとして提案することを目的としたという。
 
うした上質な列車はクラシカルなイメージを持たせている事例がよく見られ、カラーリングもダーク系の色が採用される。しかし、同列車はシャンパンゴールドをベースに「四季島」向けに特別調合したという『四季島ゴールド』という明るい塗色がポイント。塗装は2層塗りでつややかな質感を持つ。

車両技術での面でも特徴が多い。電化区間と非電化区間を自力走行可能としており、電化区間については直流1500Vから交流25000Vまで対応できる走行システムや、乗り心地向上を実現するための動揺防止制御システムなどを搭載している。

JR東日本の経営計画の「グループ経営構想Ⅴ(ファイブ)~限りなき前進~」では、同社の変わらぬ使命として、地域との連携強化を掲げている。この地域との連携強化に向けた取り組みの一つとして掲げた「観光立国の推進」に関する具体的な取り組みとして、地域の人々とともに、この列車を通じてお客を受け入れていくことで、地域の魅力の掘り起こしや磨き上げを行い、地域にも力となる架け橋としての役割を持たせていきたいと考えている。

10両編成のうち、9月に完成したのは、そのうちの7両。10月には中間に入る車両3両が完成している。今後は、車両の走行試験やスタッフ等の実践訓練を行い、来年5月1日の営業運転開始に向けて万全の態勢で臨みたいと、JR東日本ではコメントしている。

「TRAIN SUITE 四季島」(JR東日本提供)

 

 

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