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KSK、セミナーで大規模修繕工事を指南

関西分譲住宅仕上業協同組合(KSK、草刈保廣理事長)は、マンション管理組合、マンション住民のためのセミナー「もう逃げたらあかん!マンション管理組合運営の主役は皆さんです!」を10月27日午後1時から大阪市東淀川区東中島の新大阪丸ビル別館で開催した。住む側のマンション管理組合に寄り添ったサポートの提案は、今後のマンション大規模修繕工事の在り方に明るい方向性を提言している。

冒頭草刈理事長があいさつし「国土交通省のガイドラインには設計監理方式と責任施工方式がありますが、発注者も受注者もアウンの呼吸でやってきた歴史があります。当組合は分譲マンションの改修工事で管理組合に役立つことを目指し、キーワドを“まちの大工さん”としてスタートしました。地域のことは地域の業者にやっていただきたいと考えています。良いものを安く、早くできる構造を作っていきたいと思います。マンション修繕工事は建築基準法でいう建築ではありません。それぞれの工事に合った施工方法が必要で、我々はプロポーザル方式とオープンブックを提案しています。元スパーゼネコンに在職し、現場も含め経験豊富な人の発想から出たものです。今後もそれぞれの現場に適した施工をやっていきます」と述べた。

今年プロポーザル方式の採用を決めた東急ドエル・アルス西宮山手の三鍋誠・管理組合修繕委員長が同方式のメリットについて①工事内容を自分たちで選択して決定できる②工事準備金から余剰金が残せる③大規模工事に必要な内容が勉強でき理解が深まり、ノウハウとして生かせる④丁寧なサポートしてもらい専門的なアドバイスを受けられる、と説明した。

パネルディスカッションでは、宮前行男氏(神戸市中央マンション交流会会長)、尾西文一氏(いずみマンション交流会会長)、戎正晴氏(弁護士)、小野利行氏(KSK技術部長)の4人が登壇し、コーディネーターを平元博之氏(マドック)が務めた。

大規模修繕工事の「問題点」について、マンション管理組合側から「マンションの主体は管理組合であるが、無知識、無関心、無気力で大規模修繕工事を管理会社に丸投げしている」「マンションの責任者は、管理組合側である前に区分所有者であると考える。自分の財産は自分で守らなければいけない。区分所有者が集まって作った管理組合の仕事は財産の管理と大規模修繕である。本来は自分たちで考えていかなければいけないが、現実は管理会社への依存度が高すぎる」と意見が出された。

KSKから「マンションの工事する方式は責任施工方式と設計監理方式がある。主体は区分所有者であるが、素人であるため両方式では発注者の管理組合が置き去りにされてしまいやすい。施工状況や価格が見えにくく、その陰で不正が起きやすい方式である。自分たちの財産は自分たちで守る自主性を持たなければ、余分なコストを払ってしまうことになる」と述べた。

「解決策」として、管理組合側から「大規模修繕工事の解決策は区分所有者の自覚である。自分のマンションは自分たちで守らなければいけない。管理組合が主体性、自主性を持つことが一番重要である。腰を据えて皆の代表だという認識で管理組合を運営してもらいたい」「工事に入る2年前から専門委員会を立ち上げた。信用できるコンサルから設計、施工をやってもらった。我々の要望を入れてもらい納得いく費用で済んだ」「マンションのセミナーや交流会に出席すれば苦労された先輩や現在苦労されている仲間がおられる。そういう場所で自分が抱えている問題などを意見交換されたら良い知識、良い知恵が得られるのではないか」と提案した。

KSKは、問題の解決方法としてプロポーザル方式とオープンブック(価格開示)を提案しているが「プロポーザル方式は業者を数社に絞り込み提案書と見積書を管理組合にオープンにする。工事発注の中心である管理組合にしっかり協議してもらい業者を決定する方式である。KSKは管理組合の修繕委員の皆さんに寄り添って適切なアドバイスをするが、あくまでもサポーターで決定するのは管理組合の修繕委員である。修繕工事は建築基準法の制約は受けない。地元の業者の技術力を持った業者にこの方式に参加していただきたい」と述べた。

弁護士側から「日本ではマンションの修繕工事は総会を開いて決定しているが、区分所有者一人一人が自覚と責任感を持たない限りは、どんな制度を作っても、どんな仕組みを作ってもうまくいかないだろう」と語った。